10月10日、松崎人形さんをあとにした我々一行は、その足で東京スカイツリーのほぼ真下、墨田区向島の片岡屏風店さんへ伺いました。
片岡屏風店さんは、その名の通り雛人形や五月人形に使用するものから、インテリアとしてのオリジナル製品まで、数々の屏風を製造されています。
特に人形界で「本装」と呼ばれる「紙のちょうつがい」を使用した作品が有名です。本装屏風は、360度に折れ曲がるように出来ていて、屏風の折れ目の所に3~4箇所「切れ込み」があるのが特徴です。
出来上がった屏風を見ただけでは分かりにくい構造を、社長さんが骨組の見本を片手に流暢に説明してくださいました。
一枚の紙が屏風の枠と枠をつないでいるだけで、木の枠が固定されている技術に感動した次第です。
和紙の蝶番の強度もさることながら、金沢箔や絵紙などの綺麗な装飾が施された屏風の表面には、その下に5枚もの下紙が工夫されて貼られていることも驚きでした。
片岡屏風さんでは、「からくり屏風」の制作体験もできるということで、機会があれば、是非実際に屏風制作をしてみたいですね。
上図の屏風枠は、和紙だけでつながっています。
屏風の表面には何枚もの紙が貼られていて、太鼓のような強度を保っています。