萌黄段縅の大鎧をお求め頂きました。
胴の下部の「くさずり」が前後左右の4枚に分かれている「大鎧」は平安時代の鎧です。この頃の鎧は合戦の武具というよりも、男子の晴れ着としても用いられていました。源義経は京都の宮中へ詣でる時、毎回異なった鎧を身に着けて出掛けたと言われています。大鎧はお祝いに相応しい姿として、端午の節句にも中心的に取り入れられました。
昔の人は、鎧の糸の色を変えてお洒落を楽しんでいたようです。この萌黄糸縅しの鎧も流行の最先端だったかもしれませんね。金色の小札板に落ち着いた緑色が良く映えます。新緑が美しい五月にぴったりの鎧です。
鎧を引き立てる金屏風は伝統的な金沢箔の本仕立て。現代でも結婚式などの式典で用いられる金屏風は正にお祝いの象徴。赤ちゃんの門出をお祝いするのに相応しい豪華なお飾りです。
赤ちゃんのお顔も凛々しく、既にイケメンぶりを発揮されていますね。将来がとても楽しみです。
これから成人されるまで、ご両親様とともに鎧兜もご子息様を守ってくれることと思います。おじいちゃん、おばあちゃん、ご家族の皆様の想いがこもった五月飾り。どうぞ大切にされてください。
いつか鎧よりも強くなって、今度はお父さん、お母さんを守るヒーローとなられる日を楽しみにしております。
元気に大きくなられてください。どうもありがとうございました。